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ミニ情報通信

令和元年度下期近畿ブロック会議が開催されました。

令和元年12月11月(水)午前10時15分から、大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)において標記会議が開催されました。

最初に栗原会長があいさつされ、1)皆様にはご多用中、多数お集まりいただき、また、障害者雇用対策課長には、お忙しい中お越しいただき感謝申し上げる、2)今年度のワークフェアはアビリンピックと一緒の会場であったため、多数の来客があり盛況であった。来年度は2日間にわたって開催できないか(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長に頼んでみたいと思っている。ワークフェア前日の懇親会も盛り上がり、絆が益々太くなった。来年度も是非参加をお願いする、3)精神障害に「重度」の概念がないなど、団体名の「重度」が現状にそぐわなくなってきているとの意見もあり、来年4月から名称を全障協に変えることになった。これを機に回りの企業にお声がけいただくなどにより、会員をさらに増やしていきたいと考えている、4)若手を中心に、勉強会を立ち上げようとしている。勉強会の取組には全重協としても応援するので、がんばっていただきたい、といった話がありました。

続いて本部報告として、1)厚生労働省の令和2年度概算要求における障害者に係る要求方針は、@公務部門における障害者雇用に対する理解促進、マッチング・職場定着支援の一層の推進、A中小企業をはじめとした障害者の雇入れ支援等の強化、B精神障害者等の職場定着支援の充実・強化である、2)厚生労働省からの受託事業として実施している障害者雇用相談コーナーの活用、課題を有する事業所への利用勧奨をお願いする、3)同じく受託事業のセミナーについては、他ブロックでも非会員でも無料で参加できるので、積極的な参加をお願いする、4)全重協の名称変更に伴い定款の第3条から第5条の改正をお諮りする予定である、5)名称変更に伴う周知・PRにご協力をお願いする、6)全重協への寄付について、改めて前向きに検討をお願いする、7)本年6月21日付け「会員事業所における障害者の雇用状況調査」に未回答の会員には、改めて調査票をお送りするので回答をお願いする、といった話がありました。

本部報告の後、新会員の紹介、各府県支部の活動報告が行われ、次いで厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課長の小野寺徳子様から「障害者雇用の現状と対策」と題して講演をいただきました。講演内容の概要は以下のとおりです。

1)皆様には日頃より障害者の雇用促進にご理解、ご協力をいただいており感謝申し上げる、2)平成29年にとりまとめられた「働き方改革実行計画」において「多様な障害特性に対応した障害者雇用の促進、職場定着支援を進めるため、有識者による会議の場を設置し、障害者雇用に係る制度のあり方について幅広く検討を行う」とされており、これを受け検討を行い平成30年7月に「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会報告書」(以下「報告書」という。)が取りまとめられた、3)この報告書の中では、障害者の雇用の質を高めること、定着支援、中小企業における雇用促進などが課題として挙げられている、4)その後、公務部門の障害者雇用に係る問題が発生したこともあり、障害者雇用促進法の改正に至った、5)改正法において、公務部門については、障害者活躍推進計画の策定・公表の義務化などの措置が盛り込まれ、対象障害者の確認方法の明確化等も行われている、6)中小企業の認定制度については、加点方式を採用している、7)週所定労働時間10時間以上20時間未満の雇用障害者数に応じて納付金を財源とする特例給付金を支給することとしている、8)納付金制度、雇用率制度、障害者手帳による支援など、報告書の提言等について大きな積み残しがある。年内は改正障害者雇用促進法の施行準備に集中的に取り組んでいるので、年明けから以下の事項などの積み残し課題の議論を進めていく。現在、既に労働施策と福祉施策の連携のための検討プロジェクトを立ち上げ検討を進めており、来年1年くらいはしっかりと議論していきたい。わが国の障害者雇用施策が変わる時期にきている。

  • 法定雇用率の計算式の分子において就労継続支援A型事業所の利用者を控除すべきとの指摘
  • 精神障害者の短時間労働者に係る雇用率のカウントを今後どのように扱うべきかとの指摘
  • 障害者雇用調整金及び納付金の適用範囲を、雇用義務の対象とされている規模まで拡大していくこととするのが適当ではないかとの指摘
  • 納付金財政の調整機能についての指摘
  • 除外率制度は、障害者と共に働くことが当たり前の社会という理念にそぐわないとの指摘。
  • 障害者雇用率制度における長期継続雇用の評価に関する指摘
  • 在宅就業障害者等の支援に関する指摘
  • 手帳ではなく、個々の就労困難性で見るべきではないかとの指摘
  • 通勤に係る継続的な支援のニーズが存在するとの指摘 など

(障害者雇用対策課長のお話の詳細についてはこちらの資料をご覧下さい。)

講演に続いて、障害者雇用対策課長と会議出席者との間で意見交換が行われ、障害者の高齢化に伴い労働施策から福祉施策への連携の検討が必要、優先調達の今後の推進方針をどのように考えているのか、といった意見、質問が出されました。

近畿ブロック会議後の午後1時30分からは厚生労働省からの受託事業であるセミナー「近畿障害者就労フォーラムin大阪」が開催されました。セミナーでは、クリーンリース株式会社専務取締役の横堀大様から「障害者とともに働く企業の役割、福祉の役割〜北海道の事例から〜」と題して講演をいただくとともに、グループディスカッション等が行われました。