平成27年度上期 関東・甲信越ブロック障害者雇用セミナーが開催されました。
講演後の質疑応答の様子
同セミナーは、第1部の講演会と第2部のブロック会議に分かれており、第1部の講演会では、(公社)全国精神保健福祉会連合会顧問の川崎洋子様と福島障害者職業センター所長の相澤欽一様のお二人から、「精神障害者雇用の未来に向けて」と題して講演がありました。
まず最初に、川崎様からは、1)近年、精神障害に対する治療法や精神科リハビリテーションが進化したことにより、就労も含めて地域で生活できる人が増えている、2)今後の課題としては、せっかく就職しても調子をくずしてやめてしまう人も多い中で、いかに職場に定着して仕事を続けられるようにするかということである、3)そのためには、本人と一緒に考え、本人に寄り添いながら行う人的な支援が必要であるといったお話がありました。精神障害者のご家族のお立場からなされた川崎様のお話は、大変説得力のあるものでした。
また、相澤様からは、これまで精神障害者の職業リハビリテーションに直接関わってこられた長年のご経験から、募集する仕事に対応できるかどうかは実際に仕事をさせてみないと分からない場合も多いといったような採用段階で留意すべき事項、また、採用した後の指示の出し方や仕事の教え方、職場における精神障害者とのコミュニケーションの取り方や健康管理面で配慮すべき点、さらには、精神障害者が一般企業に就職した場合の定着期間やそれを規定する要因の分析等、精神障害者を雇用する企業の側にとって大変役立つ実践的なお話がありました。
セミナー冒頭で挨拶する栗原会長
さらに、その後、第2部のブロック会議においては、全重協本部から、今年度における障害者雇用関係助成金の見直しの状況等について説明がありました。
当日は、台風18号の影響で、激しい雨の降るあいにくの天候でしたが、多くの会員が集まって、ブロック会議の後の懇親会も含めて、障害者の雇用について夜遅くまで熱心な議論が行われました。