文字のサイズ 文字のサイズ:拡大文字のサイズ:縮小文字のサイズ:標準
ここから本文です

ミニ情報通信

平成30年度上期中部ブロック会議が開催されました。

 去る7月13日(金)午前11時30分から昼食をはさんで、三重県総合文化センター(三重県津市)において、標記会議が開催されました。


三重県総合文化センター集合写真

ブロック会議
 当日は、まず最初に三澤ブロック長(中電ウイング株式会社専務取締役)からあいさつがあり、1)先の総会で正会員の会費を年額1口5万円から6万円に引き上げることが決まった(ただし、新規入会会員を除く)、2)障害者雇用をよりよいものとしていくため、会員の要望を国に伝えていくことが全重協の重要な役割であるといった話がありました。
 三澤ブロック長のあいさつの後は、栗原会長と中部ブロックの遠藤理事からもあいさつがあり、まず栗原会長からは、1)西日本の大雨で岡山の会員企業に大きな被害が出た、2)厚生労働省の研究会で、納付金の適用範囲や調整金の支給の在り方等について議論が行われている、3)最低賃金の引き上げによって障害者の雇用にも影響が出るのではないかといった話がありました。
 また、遠藤理事からは、障害者以外に高齢者や女性等も含めた雇用におけるダイバーシティの必要性が指摘されている中で、全重協としては障害者雇用の価値観と存在意義を改めて強調していく必要があるのではないかという話がありました。
 以上のあいさつの後は、本部報告ということで、1)名古屋相談コーナーを始めとする全国7か所における相談事業を今年度も厚生労働省から受託することができた、2)障害者活躍企業認証に向けた申請の受け付けは、今年度は年2回ではなく1回となっており、締め切りは9月14日までとなっている、3)今年度は、特例子会社だけでなく中小企業にも積極的に応募していただきたいという話がありました。
 本部報告の後は、会員企業の近況報告が行われ、1)働き方改革の必要性が指摘されているが、知的障害者はなかなか有給休暇を取りたがらない。どうしたらいいか、2)人手不足が進む中で、障害者の雇用もむずかしくなっている、3)人材確保のために障害者の賃金を大幅に引き上げたといった話がありました。

 今回の中部ブロック会議については以上ですが、当日はこの後、この7月から全重協の会員になられたSWSスマイル株式会社様を見学させていただきました。
 同社は、知的障害者や精神障害者の雇用を目的として2013年5月に住友電装とグループ4社の出資によって設立され、同年10月には特例子会社として認定されています。
 主な事業としては、ワイヤーハーネス部品の解体、分別等のリサイクル事業や電子部品出荷用ケースの清掃事業、さらには構内緑化や書類の電子化等の事業を行っています。
 従業員数は2018年7月現在51人で、うち知的障害者29人(うち重度9人)、精神障害者9人、サポート社員13人となっています。
 当日は、障害者の方々が出荷用ケースを清掃したり、電子部品を分解する作業を見せていただきましたが、それぞれの作業の説明を障害者自身が行い、自信を持って元気に働いておられる様子が印象的でした。
 同社は、これまで梱包箱の清掃事業から始めて、緑化、清掃、シュレッダーの各事業や、さらには、書類の電子化、機能検査用リード線圧着等の事業と、関連会社からの受託事業を拡大してきましたが、今後も更に関連会社の各工程の中で受託できる業務を見つけ出し、将来的には、障害者が健常者の中で仕事をしていけるようにしていきたいとのことでした。

 SWSスマイル様の見学については以上ですが、例年上期の中部ブロック会議は1泊2日の合宿形式で行われ、今回も会場となったシーサイドホテル鯨望荘(三重県志摩市)において、障害者雇用を巡って夜遅くまで熱い議論が交わされました。