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ミニ情報通信

平成30年度上期中国・四国ブロック会議が開催されました。

 去る9月10日(月)午後4時から、石央文化ホール(島根県浜田市)において標記会議が開催されました。

 当日は、中国・四国ブロックの柏木前ブロック長の後を継いだ薬師新ブロック長から開会の挨拶があった後、栗原会長からも挨拶があり、1)7月の大雨で大きな被害を受けられた岡山を始めとする中国・四国ブロックの会員の皆様にお見舞い申し上げる、2)厚生労働省からの受託事業については、会員の皆様のご協力により今年度も受託することができた、3)中央省庁等における障害者の雇用が大きな問題になっているが、全重協としては引き続き障害者の雇用を積極的に進めていかなければならない、4)そのために、会員の皆様のご意見も踏まえて、国に対し要望を伝えていきたい、5)今年も最低賃金が引き上げられたが、このことは障害者の雇用にも大きな影響を及ぼすのではないか、6)今年の7月まで、厚生労働省において、今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会が開催され、納付金制度や雇用率制度の見直しについて提言が行われた、7)6月の総会で会長に再任されたが、中国・四国ブロックの加藤副会長、薬師常務理事及び宮崎理事とともに、引き続き全重協の運営に携わっていくので、よろしくお願いするといった話がありました。

 栗原会長の挨拶の後は、ご来賓の浜田公共職業安定所長の竹谷一彦様、島根県西部県民センター所長の神在英寛様、島根県健康福祉部障がい福祉課企画幹の福田基幸様、島根県商工労働部雇用政策課女性・高齢者等就業支援グループリーダーの松島健一様及び浜田市健康福祉部地域福祉課障がい福祉係主任保健師の上見典子様のご紹介があり、さらにご来賓を代表して、島根県西部県民センターの神在様からご挨拶をいただきました。

 神在様のご挨拶の後は、全重協本部からの報告ということで、栗原会長からも話があった厚生労働省からの受託事業に関し、1)中国・四国ブロックの相談コーナーは広島にあるので、会員の皆様もご気軽にご利用いただくとともに、会員以外の企業にもPRしていただきたい、2)障害者活躍企業の認証に向けた申請は9月14日(金)までなので、積極的に申請していただきたい、3)全重協が会員の皆様のニーズに合った活動をできるよう、今年度も積極的な寄付をお願いするという話があったほか、これも栗原会長から話があった厚生労働省の研究会の報告書について、週所定労働時間20時間未満の障害者の雇用に対する支援措置を創設することや障害者雇用調整金や納付金の適用を常用雇用労働者50人以上の中小企業に拡大すること等が提言されているといった説明がありました。

 本部報告の後は、加藤副会長の進行により会員に対するアンケート調査の結果の報告と会員同士の意見交換が行われました。
 このうち、アンケート調査の結果については、「燃料費の高騰に加えて最低賃金の上昇もあり、経営状況が厳しい」という話があった一方で、「人材不足が深刻だ」という話もありました。
 また、会員同士の意見交換では、「雇用している障害者の作業能力が高齢化によって低下しているが、最低賃金が上がっているので賃金を下げることができない」「高齢化によって一般就労がむずかしくなった障害者については、A型やB型に移れるような循環型の仕組みが必要ではないか」「障害者の雇用がむずかしくなっているという話をよく聞くが、中央省庁等の障害者雇用が不足している中で、今後はこうした傾向が更に強まるのではないか」といった話が出ました。

 今回のブロック会議については以上ですが、当日はブロック会議に先立って、午後2時から島根県の会員企業である株式会社チャームランドリーの見学を行いました。
 同社は昭和51年6月に設立され、さらに同56年2月には当時の労働省から重度障害者多数雇用事業所の認定を受けました。
 その後、高齢化により一般就労がむずかしくなった障害者が出てきたため、その受け皿として平成24年11月に就労継続支援A型事業所(NPO法人浜田自立支援センターウエルチャーム)を立ち上げ、8人の障害者を一般就労から移行させたそうです。
 また、その後も体力的にA型での就労がむずかしいという障害者が出て来たため、平成27年3月には、就労継続支援B型事業所(いなほの郷)を立ち上げたそうです。

 以上のような同社の取組は、上述したブロック会議での意見交換の際に出て来た「一般就労から福祉的就労への循環型の仕組み」に該当するものであり、雇用している障害者の高齢化の問題に直面している他の会員企業にとっても参考になるのではないでしょうか。