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ミニ情報通信

全重協東京支部平成29年度第2回オープン会議が開催されました。

 平成29年11月30日(木)午前10時30分から、東京都品川区にある南部労政会館において、標記会議が開催されました。
 当日は、まず最初に、東京支部の田沼支部長(株歯堂DYアイ・オー顧問)からあいさつがあり、その後、島根県浜田市にある社会医療法人清和会西川病院副院長の林輝男先生から、「IPS就労プログラムから学ぶ精神障がい者の就労支援のありかた」と題してご講演をいただきました。
 IPS(Individual Placement and Support)とは、「精神障害者はストレス脆弱性を有し、雇用前に広範で段階的な訓練を必要とする」という従来の考え方(Train-place model)ではなく、「まず就労して、そこで学ぶ」という考え方(Place-train model)の就労支援です。
 林先生からは、先生が視察に行かれたアメリカのベルモント州精神保健センターでのご経験や西川病院がある島根県浜田市での実践について詳しくご紹介がありました。
 特に、「IPS支援は失敗の連続だけど、失敗を失敗と考えず、それを一連の情報、すなわち“continuous assessment”として捉えることが重要」というアメリカのポジティブ・シンキングの考え方や、昨年西川病院の就労支援専門員が地域の117の企業を訪問して、76社から精神障害者の雇用に対して好意的な反応があったというお話は印象的でした(先生のお話の詳細については、こちらの資料をご覧下さい)。
 IPSについては、全重協東京支部の平成27年度第2回オープン会議でも取り上げられましたが(当HPの「ミニ情報通信」欄の2015年10月7日掲載の記事をご覧下さい。)、今回の林先生のお話をお伺いして、改めてその有効性を認識させられたところです。
 当日は、林先生のお話が終わった後、参加者から質問が相次ぎ、精神障害者の雇用を考える上で大変参考となる有意義な会議でした。