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ミニ情報通信

近畿ブロック会議が開催されました。

 去る12月13日(火)午後1時から、JR神戸駅のすぐ前にあるホテルクラウンパレス神戸において、標記会議が開催されました。
 当日は、まず最初に栗原会長のあいさつがあり、1)特例子会社も含めて全重協の会員事業所において、雇用している障害者の高齢化ということが問題となっているが、こうした場合には、会員事業所自らが就労継続支援A型事業所を立ち上げるということも、その受け皿となりうるのではないか、2)厚生労働省の審議会で法定雇用率の議論が始まっているが、これについては、審議会の委員として、会員事業所の声も踏まえて積極的に発言していきたいという話がありました。
 その後、新規会員のあいさつということで、今年の10月から全重協に入会された奈良県の株式会社ライフイノベーションからあいさつがあり、さらにその後、全重協本部から1)「全重協の魅力の在り方」の議論を踏まえた今後の対応、2)全重協の財政状況、3)会員事業所における障害者の雇用状況等、及び4)HPへの会員一覧の掲載という4点について報告を行いました。
 本部報告の後は、さらに各府県支部からそれぞれの活動状況等について報告がありましたが、特に京都府支部からは、企業に雇用されている障害者を支援する人材の育成について京都府と連携して取組を進めているという話がありました。
 こうした地域の行政機関との連携は、地域における全重協の存在感を高め、全重協の目的である障害者雇用の更なる促進にもつながることから、他の都道府県支部においても積極的に取り組むべき課題であると思われます。

 ブロック会議については以上ですが、その後当日午後2時30分から、同じ会場で、近畿ブロック会議のオープンイベントとして、「障害者雇用における合理的配慮とは?」というテーマでパネルディスカッションが行われました。
 パネルディスカッションは、この問題について法改正当初から実践事例を検討されている法政大学現代福祉学部教授の眞保智子氏、地元の行政の代表として兵庫労働局職業安定部長の竹中郁子氏、全重協の会員事業所を代表して株式会社JR西日本あいウィル取締役の大谷勝氏(全重協理事)及び株式会社あしすと阪急阪神代表取締役社長の天井規雄氏(同じく全重協理事)の4人をパネラーとし、さらに日本パーソネルセンター常務取締役の大本正巳氏(全重協副会長)がコーディネーターとなって行われました。
 また、パネルディスカッションに先立って、今年の4月に合理的配慮が義務化された後の対応について近畿ブロックの全重協会員を対象に行ったアンケート調査の結果について、近畿ブロック長の奥脇学氏(有限会社奧進システム代表取締役)から報告がありました。
 アンケート調査結果の詳細については、こちらをご覧いただきたいと思いますが、1)合理的配慮に関する4月以降の相談件数は、月平均1〜5件というところが最も多くなっているが、次いで全く受けていないという回答も多く、少なくとも今のところ相談が殺到しているというような状況ではないこと、2)合理的配慮が義務化された4月に、配慮の在り方を見直したかという質問に対しては、「見直した」という回答よりも「見直していない」という回答の方が多くなっているという点が注目されます。
 アンケート調査結果の報告の後は、上記のパネラーによるパネルディスカッションが行われましたが、まず、眞保氏からは、1)募集及び採用の際の合理的配慮提供に当たっては、職場見学や職場実習を行うと、障害者からの申し出がしやすくなること、2)障害特性に配慮した合理的配慮を行うことで、障害者がより高度な様々な仕事にチャレンジすることが可能となり、障害者のキャリア形成の促進にもつながること等について指摘があったほか、合理的配慮を提供する側だけでなく、支援機関や障害者本人、家族等も含めて必要な情報を関係者で共有しつつ、合理的配慮を効果的に提供するためのツールとしての情報提供シートや実習観察シート、さらには配慮事項記録シートについて紹介がありました。
 また、株式会社あしすと阪急阪神の天井氏からは、1)合理的配慮が義務化される以前の今年の3月から相談員3名及びリーダー1名からなる相談窓口を設けたところ、11月末までに200件以上の相談があったこと、2)相談内容については、相談者のプライバシー保護のため、本人の同意なしに相談チーム以外の関係者に伝えることはないこと、3)障害者を粘り強く熱意を持って育成できる人材の確保(指導者の採用・育成)や障害者職域の拡大への対応等が今後の課題となっていること等、同社の取組について紹介がありました。
 さらに、株式会社JR西日本あいウィルの大谷氏からは、1)障害者が働きやすい環境づくりに向けて、屋内のバリアフリー化、色や光によるサイン機器の設置等の設備面、定期通院休暇制度や役職登用等の制度面、定期面談の実施や社内情報発信(あいウィル通信)等のコミュニケーションの充実面等、様々な側面から取組を進めていること、2)こうした取組によって、入社3年後の離職率が4.4%と極めて低くなっており、障害者の職場定着が進んでいること等について紹介がありました。
 最後に、兵庫労働局の竹中氏からは、1)改正障害者雇用促進法の円滑な施行に向けて、兵庫労働局として、県下3か所(神戸、尼崎、姫路)で事業主を対象とした説明会を開催する等の周知を行うとともに、労働局(職業安定部職業対策課)に相談窓口を設置していること(なお、現在のところ相談はほとんどないこと)、2)合理的配慮の提供等に関し障害者から苦情があった場合には、事業主は自主的に解決することが努力義務となっているが、それが難しい場合には、労働局長による助言・指導・勧告や第三者機関(障害者雇用調停会議)による調停といった紛争解決のための援助制度があること等について紹介がありました。
 以上は、各パネラーの発言のごく一部ですので、詳しくは当日配布されたこちらの資料をご覧下さい。
(資料PDFは以下のリンクをクリックして下さい。眞保智子氏天井規雄氏大谷勝氏竹中郁子氏

 今回の近畿ブロックのオープンイベントには、全重協の会員以外にも障害者の就労支援機関や行政機関も含め多数の参加者がありました。
 また、全重協の会員についても、近畿ブロックだけでなく、関東・甲信越ブロックや中部ブロック、さらには九州・沖縄ブロックからも参加があり、全重協の魅力を高める上での一つの課題であるブロック間の交流を進める上でも大変有意義な会議でした。